ムダ毛はなぜ生える?ムダ毛の役割や仕組み、生える流れを詳しく解説

ムダ毛に悩んでいる人の中には、「そもそもなぜムダ毛が生えるのか」「ムダ毛にはどんな役割があるのか」と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。この記事では、ムダ毛の役割や生える仕組み、ムダ毛が生える流れ、ムダ毛の処理方法などを解説していきます。ムダ毛にお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

そもそもムダ毛とは

そもそもムダ毛とは、「生えていることに価値を感じない毛」のことです。また、「生えてほしくない場所に生えている毛」「美容や衛生面からない方が良いとされる毛」ともいわれています。表現方法がさまざまなのは、人によって毛に対する考え方に違いがあるためです。

そして、どこまでの毛をムダ毛とするのかにも、個人差があります。昨今は時代の流れもあり、性別に関係なく、体毛のほとんどをムダ毛と考える人が増えているようです。

実は重要なムダ毛の役割

ムダ毛と呼ばれる体毛には、体温管理、刺激の防御、感覚の感知という3つの重要な役割があります。これらの役割から、ムダ毛はあるべくして体中にあるわけです。

美容や衛生面から体毛の必要性を決める人が増えていますが、毛の役割を正しく理解した上で、気になっている毛がムダな毛かどうかを考えてみると、より適切な判断ができるでしょう。処理する前に知っておきたい、ムダ毛の重要な3つの役割について解説します。

体温の管理

体毛の重要な役割の1つが、体温管理です。寒いときは立毛筋を収縮させることで体毛を立たせ、外気が肌に直接触れて熱が奪われないようにしています。また、毛を立たせることで毛穴を締めて、毛穴から熱が逃げないようにしているのです。

逆に暑いときは、毛穴を開いて熱を逃がし、汗を分泌することで体温を下げています。目で確認しにくく、役立っているとも感じにくい役割ですが、体毛があるおかげで体温の微調整ができているということは、頭に入れておきたいポイントです。

刺激を防御

体毛は、刺激の防御という重要な役割も担っています。例えば、髪の毛があるかないかでは、頭に物が当たったときに感じる痛みの程度が違います。鼻毛は、ちりやほこり、ウイルスなどが体内に侵入させないようにする頼もしい防御役です。

その他の体毛に関しても、擦れや摩擦から体を守って正常を保っている他、紫外線など目に見えない刺激からも肌を守っています。体毛を剃ってしまうと体の防御機能が落ち、外からの刺激に敏感になりやすくなる点に注意しなくてはいけません。

感覚の感知

体毛には、感覚の感知という役割もあります。毛に何かが触れることで変化に気付き、避けたり追い払ったりといった動作を起こしやすくなります。特に暗闇において実感することが多いでしょう。

まつ毛や髭に何かが触れることで、目や口を閉じることができ、異物の混入を防げます。髪の毛が揺れれば、かがんだりして危険を回避できます。まつ毛や髪の毛をムダ毛とする人はもちろんいませんが、毛には感覚を感知する役割があるという点を理解しておくと良いでしょう。

ムダ毛はなぜ生える?仕組みを紹介

ムダ毛は、バルジ領域と呼ばれる司令塔が発毛を指示し、毛乳頭から送られてくる栄養をつかって毛母細胞が分裂し、生成されています。つまり、毛の生成に深く関係しているのは、毛乳頭、毛母細胞、バルジ領域の3つの発毛組織です。

ここで、ムダ毛はなぜ生えるのか、発毛組織の特徴に触れながら仕組みを詳しく解説します。

毛を生やす役割があるのは毛根の根元にある毛球

毛を生やす役割があるのは、毛の根元にある毛球です。剃ってもムダ毛が生えてくるのは、処理できているのが目に見えている毛のみで、毛を生やす毛球は正常に機能し続けているためです。

抜いてもムダ毛が生えてくるのは、毛根から抜けていても毛を作り出す細胞が残っており、毛が再生されるのが理由として挙げられます。

では、毛球の中に何があるのかというと、発毛に深く関係している毛乳頭と毛母細胞の2つの組織があります。さて、毛球の中ではどのようにして毛が生成されているのでしょうか。

毛乳頭と毛母細胞の役割と仕組みについて少し詳しく解説します。

毛を成長させる毛乳頭

毛乳頭は、毛球の中心部に存在しています。発毛において、毛乳頭の主な役割は2つです。

1つは、毛母細胞に酸素と栄養の補給を行い、毛の成長を促すことです。毛乳頭には体の血管とつながっている毛細血管が通っており、酸素と栄養を毛細血管から取り込んで毛母細胞に送っています。もう1つは、毛の生え変わる流れである毛周期(成長初期→成長期→退行期→休止期)の周期管理も行っているとされています。

毛を生やす毛母細胞

毛母細胞は、毛球の中心にある毛乳頭の周囲にたくさん存在しています。発毛において、毛母細胞の主な役割は毛を生やすことです。毛乳頭からの指令をきっかけに、栄養をもらって細胞分裂を繰り返します。

毛母細胞が分裂することで髪の毛が少しずつ角質化し、太く、強く成長しながら皮膚の上まで伸びてくるとされています。

発毛を促す役割があるのはバルジ領域

ムダ毛が生える仕組みにおいて、忘れてはいけない存在がバルジ領域です。なぜバルジ領域に注目するのかというと、毛乳頭と毛母細胞が発毛を始めるきっかけが、バルジ領域からの指示であるためです。

要は、このバルジ領域の機能を弱めてしまえば発毛の指令が出されず、毛乳頭も毛母細胞も毛の生成を行わないというわけです。昨今は、効果的なムダ毛の脱毛方法として、このバルジ領域にダメージを与えられる脱毛方法が注目されています。

ムダ毛が生える流れ・サイクル

先ほども解説した通りムダ毛は、成長初期、成長期、退行期、休止期のサイクル(毛周期)を繰り返しながら生えたり抜けたりしています。このサイクルは体のどの部分に生えている毛かで大きく異なる他、同じ部位でも毛1本1本でサイクルはバラバラです。

毛や肌を見ても毛の状況を把握できませんが、ムダ毛が生えるサイクルの理解を深めておくと、「ムダ毛処理をしたばかりなのにもう生えてきた」といった点に悩まされにくくなります。

毛が生える流れを4つの段階に分け、それぞれの時期の特徴を解説します。悩みやすい点や疑問に感じやすい点にも触れる、ムダ毛についての理解を深める1つの参考にしてください。

成長初期

成長初期とは、毛乳頭から発毛の指令をうけた毛母細胞が、細胞分裂をし始めた時期のことです。毛を作り始める初期段階で、この時点ではまだ目に見えず、皮膚の下で毛の成長がすすめられています。

ムダ毛を処理したばかりなのに、もう太くてしっかりした毛が生えてきてがっかりした経験がある方もいるでしょう。それは、処理をしたはずの毛穴から毛が生えているのではなく、別の毛穴で成長初期にあった毛が成長期に移行し、生えてきたためです。

毛穴は無数にあるため、ムダ毛処理では感じやすい悩みの1つなのではないでしょうか。

成長期

成長期とは、毛母細胞の細胞分裂が活発に行われている時期のことです。成長期の前期は皮膚の中を伸びてきている状態で、後期になると毛が成長し皮膚から出てきます。そして、より細胞分裂は活発になり、徐々に長く太く成長していきます。

成長期は毛の生成が活発なので、この時期に剃る方法でムダ毛の処理を行っても、毛がすぐに伸びてきたと感じやすいかもしれません。

また、太くてしっかりした毛の断面が残り、ポツポツとした見た目になる可能性も高いです。ちなみに、自己処理で毛が太くなったと悩む方がいますが、それは断面が残った毛が成長期で伸びてきたのを太い毛が生えたと勘違いしているケースが多いとされています。

退行期

退行期とは、毛母細胞の分裂が止まり、毛の成長が終わった時期のことです。見た目には分かりませんが、退行期には毛乳頭が徐々に小さくなっていきます。毛乳頭と毛母細胞の間に隙間が生まれ、いつ毛が抜けてもおかしくない状況です。ちなみに、退行はおよそ2〜3週間かけて行われるとされています。

休止期

休止期とは、次の成長初期へ入る準備をしている時期のことです。毛乳頭と毛母細胞の隙間が広くなって次第に完全に離れ、毛は自然と抜け落ち、休み期間に入ります。ちなみに、退行期から休止期は3〜4ヶ月で終わるのが一般的です。

このように、毛には3〜4ヶ月間の成長しない時期があるわけですが、残念ながら毛が少なくなったと感じられることはありません。

それは、すべての毛が同時に退行期〜休止期に入るわけではなく、無数にある毛が1本1本違うサイクルで生えたり抜けたりを繰り返しているためです。要は、発毛組織が正常に機能してサイクルを繰り返す限り毛が生えなくなることはなく、ムダ毛に悩み続けるというわけです。

ムダ毛は処理をしても問題ない?

ムダ毛は処理をしても問題はありません。体毛の重要な役割である体温の管理、刺激の防御、感覚の感知は求められなくなりますが、衣類を着用することで補えますし、感覚の感知においては毛に頼りきっているわけではありません。

ただし、「ムダ毛を処理する行為」に関しては、問題が生じる可能性があります。ムダ毛を処理する方法によって、肌トラブルを引き起こす可能性があるためです。痛みを伴ったり、手間暇がかかるという点を問題に感じる方もいるかもしれません。

とはいえ、美容や衛生面の満足度を求める場合、ムダ毛の処理は必ず通らなければいけない道です。そのため、ムダ毛の役割・生える仕組み、サイクルを理解した後は、ムダ毛の処理方法における正しい知識を身につけるのがおすすめです。

自分でできるムダ毛処理方法

自分でできるムダ毛の処理方法は、剃る、抜く、クリームなどを使用するその他の方法です。処理方法によって、肌トラブルリスク、痛み、処理の頻度、仕上がり、使用できる部位、かかるコストなどに違いがあります。

ここでは、3つの脱毛方法に注目し、魅力と注意点について解説します。ムダ毛の自己処理を検討している方は、1つの参考にしてください。

ムダ毛を剃る方法

剃る方法は、手軽に、コストをかけずにできる自己処理方法です。カミソリを使用して処理をする方も多いのではないでしょうか。カミソリなら入浴時に使用できるため、人に見られることなく処理を進められます。しかし、カミソリは肌への負担が大きいため、肌への負担や肌トラブルリスクを抑えるなら、刃が直接肌に当たらない電気シェーバーを使用するのがおすすめです。

剃る自己処理のデメリットを挙げるとすれば、毛を切るため、断面が見えてポツポツと黒色が目立ちやすく、チクチクとした感触もあります。また、カミソリの場合は刃を使用するので、傷がつくリスクが高く、摩擦によるくすみなどの肌トラブルを起こす可能性もゼロとはいえません。

ムダ毛を抜く方法

抜く方法は、毛を根元からなくすことができる自己処理方法です。黒いポツポツの残らない綺麗な見た目に仕上げられるだけでなく、毛が生えてくるのを遅らせることができる可能性もあります。

1本1本丁寧に抜く方法には毛抜き、広範囲の毛を素早く抜く方法なら脱毛ワックスがおすすめです。抜く自己処理方法のデメリットを挙げるとすれば、毛を引き抜くため、炎症を起こしやすい点です。

脱毛後に、赤いポツポツが目立ち、しばらく続く可能性があります。敏感肌の方は、ワックスの成分で肌トラブルを引き起こす可能性がある点にも注意が必要です。

その他の方法

その他の方法には、除毛クリーム、抑毛ローション、家庭用脱毛器などがあります。

除毛クリームは、毛を溶かしてムダ毛を処理する方法です。塗って洗い流すだけの手軽さと、一度に広範囲の毛を処理できる魅力があります。

抑毛ローションは、毛の成長を抑えられる処理方法です。目に見える即効性はないものの、他の自己処理方法と組み合わせることで、毛が生えにくい肌の状態を維持しやすくなります。除毛クリームと抑毛ローションのデメリットを挙げるとすれば、強い成分が配合されていることから、肌トラブルを起こすリスクがあります。

家庭用脱毛器は、毛が生える仕組みにダメージを与えられる自己処理方法です。自宅にいながら、サロン脱毛に近い抑毛や減毛の効果を期待できます。家庭用脱毛機のデメリットとしては、火傷という怖い肌トラブルを起こす可能性があり、痛みも感じやすい点があげられます。また、他の自己処理方法に比べるとコストがかかるという点も気になるポイントとなるでしょう。

ムダ毛処理にはサロン脱毛がおすすめ

ムダ毛処理を検討しているなら、サロンでの脱毛を検討してみるのもおすすめです。毛乳頭、毛母細胞、バルジ領域にダメージを与えられるため、自己処理をしなくてもムダ毛が気になりにくくなり、理想とする肌を手に入れられます。医療脱毛という選択肢もありますが、サロン脱毛なら痛みが少なく、コストを抑えた脱毛が可能です。

ツルスベ肌を目指す際の選択肢の1つとして検討してほしい、サロン脱毛の仕組みとメリットについて解説します。

サロン脱毛の仕組み

サロンがムダ毛処理に効果的なのは、毛乳頭、毛母細胞、バルジ領域の発毛に関わる組織にダメージを与えられるためです。

それぞれの機能を弱らせることで、毛の生成能力が弱まり、毛が生えにくくなる抑毛や減毛効果を期待できます。ちなみに、毛乳頭、毛母細胞、バルジ領域のどの組織に効果的なアプローチができるかは、サロンが導入している脱毛機の種類によって異なります。

また、施術時の痛みや施術時間、施術にかかる期間、肌質、毛質も脱毛機によって違いがあるため、サロン脱毛を希望する場合は、よく調べることをおすすめします。

サロン脱毛のメリット

サロン脱毛の最大のメリットは、自分で行うムダ毛の自己処理が楽になり、ムダ毛が気にならない綺麗な美肌を保ちやすくなる点です。また、自己処理と比較すると、以下のようなメリットもあります。

  • 肌トラブルを起こすリスクが低い
  • 毛穴が締まって肌が綺麗に見える
  • 脱毛方法によっては美肌効果も期待できる
  • 自分では手の届かない部位のムダ毛も綺麗にできる

医療脱毛と比較すると、以下のようなメリットがあります。

  • コストを抑えられる
  • 痛みが少ない

サロン脱毛は、永遠と続く自己処理から解放してくれる、おすすめなムダ毛の処理方法です。ムダ毛に悩まされない肌を手に入れるために、ぜひ一度、検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

ムダ毛が生えるのは、バルジ領域、毛乳頭、毛母細胞の3つの発毛組織があり、発毛を促しているためです。バルジ領域が毛乳頭に発毛を命令し、毛乳頭が毛母細胞に栄養を送り込むことで増殖し、毛が生えてきます。

ムダ毛を処理する方法はいくつかありますが、この3つの発毛組織の機能を弱らせたいなら、サロン脱毛がおすすめです。特殊な光によってダメージを与えられるため、将来的な自己処理回数を減らすことができます。

ムダ毛に悩まされにくくなり、肌を露出するファッションも水着も、気軽に楽しめるようになるでしょう。

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