サロンの光脱毛にはさまざまな種類がありますが、その中でも一般的に使用されているのがIPL脱毛です。この記事では、「IPL脱毛ってどんな脱毛方法なの？」という疑問を抱えている方のために、IPL脱毛の仕組みや効果、メリットデメリットなどを紹介していきます。IPL脱毛の注意点なども合わせて解説していくので、IPL脱毛を行っているサロンでの脱毛を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
IPL脱毛とは
IPL脱毛は「インテンス・パルス・ライト」と呼ばれ、毛根のメラニン色素にダメージを与える脱毛です。サロンなどで使用されている光脱毛の一種となっています。光脱毛の中では、IPL脱毛は一般的で多くのサロンで取り入れられています。光脱毛の一種であるIPL脱毛の理解を深めるために、他の光脱毛についても知っておきましょう。
光脱毛にはIPL脱毛の他に「S.S.C脱毛」「SHR脱毛」「ハイパースキン脱毛」があります。それぞれの特徴、メリット・デメリットについて紹介します。IPL脱毛とどんな違いがあるのか比べてみましょう。
S.S.C脱毛
S.S.C脱毛は「スムース・スキン・コントロール」の略です。ビーンズジェルと呼ばれる抑毛効果のあるジェルを肌に塗り、クリプトンライトという光を照射します。角質層までビーンズジェルが浸透することで、脱毛効果を発揮するとされています。
S.S.C脱毛のメリットは、光脱毛の中では痛みが比較的少ないことです。光脱毛はクリニックの医療脱毛などと比較すると痛みが少ない方法ですが、その中でも痛みが少ないとされています。
S.S.C脱毛で使用されるクリプトンライトは、IPL脱毛より弱めの光なので、火傷や肌荒れのリスクが少なく、肌が弱い人も使用可能です。また、産毛への脱毛効果が期待できるのもメリットといえます。
さらに、ビーンズジェルは引き締め効果や黒ずみ解消の効果を期待できます。脱毛をしながら美肌効果を得られる可能性があるのは、嬉しいポイントの1つです。
S.S.C脱毛のデメリットとしては、脱毛効果が弱いことが挙げられます。S.S.C脱毛で使用されるクリプトンライトはIPL脱毛のような直接的な脱毛効果がないため、徐々に毛が細くなって目立ちにくくなるイメージです。また、日焼け肌にも使用できないのもデメリットといえます。
SHR脱毛
SHR脱毛は「スーパー・ヘアー・リムーバル」の略で、蓄熱式の脱毛方法です。弱い出力の光を「バルジ領域」という毛を生やす指令を出す部位に照射します。比較的新しい脱毛方法のため、不明な点が多い脱毛法でもあります。
SHR脱毛のメリットは、毛周期に関係なく脱毛できることです。2週間～1ヶ月に1回のペースで脱毛ができるため、脱毛完了までの期間が短くなります。日焼け肌やほくろ部分、産毛、白髪にも脱毛効果を期待できるのも大きなメリットです。
SHR脱毛はIPL脱毛に比べると、効果を実感するまでに時間がかかるというデメリットがあります。SHR脱毛は毛そのものにダメージを与える脱毛ではなく、これから生えてくる毛に作用するものです。そのため、効果が現れるまでに、ある程度の時間が必要とされています。
ハイパースキン脱毛
ハイパースキン脱毛は、子どもにも使用可能な優しい脱毛方法です。36℃〜38℃の人肌と同じ温度の光を照射するため、痛みを感じづらく、火傷や炎症などの肌トラブルのリスクが低いとされています。
ハイパースキン脱毛は毛周期に関係なく通える脱毛です。肌への負担が少ないので、短期間で集中して脱毛に通えます。
ハイパースキン脱毛のデメリットは、効果を実感しにくいことです。毛が抜け落ちる脱毛方法ではないため、脱毛しているという実感が湧きにくい脱毛ですが、継続していけば脱毛効果を実感できます。
もう1つのデメリットは、料金が高めということです。ハイパースキン脱毛は他の脱毛方法に比べると流通が少ないため、高めの料金設定になっているサロンもあります。
IPL脱毛の仕組み
先ほども紹介した通り、IPL脱毛は毛根にあるメラニン色素に光を照射することで、毛根にダメージを与える脱毛方法です。黒くて太い毛によく反応するため、脱毛効果が期待できます。
毛には「成長期」「退行期」「休止期」という3つの時期があります。これが毛周期と呼ばれる毛の成長サイクルで、毛はこの3つの周期を繰り返しながら生えたり抜けたりしているのです。IPL脱毛の光は成長期の毛にしか反応しないため、毛周期に合わせて脱毛する必要があります。成長期の毛に効率的に光を照射するには、2〜3ヶ月に1回の施術が目安とされています。
IPL脱は医療機関で行われているレーザー脱毛と同じメカニズムの脱毛方法です。しかし、照射される光のパワーはレーザーよりも劣ります。レーザー脱毛は永久脱毛が可能ですが、IPL脱毛では永久脱毛はできないので注意してください。しかし、永久脱毛も永久的にムダ毛が生えないというわけではありません。あくまで長期的に毛が生えないという指標なので、その点も頭に入れておきましょう。
IPL脱毛の効果
IPL脱毛は1度きりでは効果を実感できないため、継続して脱毛に通う必要があります。ここからは、脱毛に必要な回数と期間を解説していくので、脱毛に通うときの参考にしてみてください。
脱毛回数
IPL脱毛で脱毛効果を実感するまでは、約6回の施術が必要です。個人差はありますが、このあたりから毛が薄くなったと感じる人が多くいます。10〜12回ほどで自己処理の回数が減り、18回ほどでツルツルの肌になれるでしょう。
脱毛期間
IPL脱毛で毛が少なくなってきたと感じるまでは、約1年の期間が必要です。脱毛効果を実感する期間には個人差がありますが、自己処理の回数が減り楽になるまでは約1年半〜2年、ツルツルの肌を目指すなら約2年〜3年の期間が必要になります。
結婚式などのイベントに合わせて脱毛を完了させたいと考えている人は、逆算して早めに脱毛を開始するのがおすすめです。
IPL脱毛のメリット
次に、IPL脱毛のメリットについて見ていきましょう。IPL脱毛のメリットは、主に下記の4つです。
- 効果を実感しやすい
- 広い範囲の勝者が一気にできる
- 太くて濃い毛が生えている部位に効果が高い
- 黒ずみやシミの改善効果が期待できる
詳しく解説するので、1つずつ見ていきましょう。
効果を実感しやすい
IPL脱毛のメリットの1つ目は効果を実感しやすいことです。脱毛の施術を受けてから1～2週間後に、毛がポロポロと抜け落ちてきます。
脱毛に通っていても効果が分かりにくければ、不信感を抱き脱毛に行くのが面倒になってしまう人もいるでしょう。IPL脱毛は太く濃い毛に高い脱毛効果を発揮するため、毛が薄くなったという脱毛効果を実感しやすい脱毛法です。脱毛効果を実感できれば、脱毛に通うのも楽しくなるでしょう。
広い範囲の照射が一気にできる
IPL脱毛のメリットの2つ目は、広い範囲の照射が一気にできることです。そのため、短時間での施術が可能で、両ワキだけなら5分程度で施術が完了します。サロンによって差はありますが、全身脱毛の場合でも約60分程度です。
広い範囲を1度に照射できて、短時間で施術が完了するため、脱毛の施術時間が苦手な人にとってはストレスが少なく済みます。また、脱毛にかかる時間を省けるので、他のことに時間を使えるのが嬉しいポイントです。
太くて濃い毛が生えている部位に効果が高い
3つ目のメリットは、太くて濃い毛が生えてくる部位の脱毛効果が高いことです。例えば「ワキ」や「VIO」などは毛が濃く、脱毛の人気が高い部位となっています。太くて濃い毛が生える部位の脱毛効果をいち早く実感できるのは、IPL脱毛のメリットといえます。
黒ずみやシミの改善効果が期待できる
IPL脱毛に使われている光は「フォトフェイシャル」という光治療に使われているもので、肌の黒ずみやシミの改善効果が期待できる脱毛方法です。メラニンに反応しつつ、コラーゲンを活性化するため、美肌効果が期待できます。
ワキやVIO、肘・膝などは色素沈着しやすく、黒ずみが気になっている人も多い部位です。IPL脱毛は脱毛効果と、黒ずみやシミの改善効果を同時に得られる可能性があるのは大きなメリットといえます。
IPL脱毛のデメリット
IPL脱毛はメリットだけではないので、デメリットも知っておくことが大切です。
- 光脱毛の中では痛みが強い
- 産毛や白髪への効果が薄い
- 日焼け肌や色黒肌に照射できない場合がある
- 毛周期に合わせて通う必要がある
1つずつ詳しく見ていきましょう。
光脱毛の中では痛みが強い
IPL脱毛のデメリットの1つ目は、光脱毛の中では痛みを強く感じやすいことです。IPL脱毛の光がメラニン色素に反応し、毛根に熱を伝えるときに痛みが生じます。
黒い部分により反応するため、毛が密集して生えている部位や、毛が太い部位はより痛みを感じやすいことを覚えておきましょう。
痛みの感じ方は個人差がありますが、ほとんどの人が我慢できる痛みです。医療脱毛よりは弱いため、あまり心配し過ぎもよくありません。痛みに不安がある場合は、あらかじめサロンのスタッフに相談してみてください。テスト照射を受けさせてくれるサロンも多いです。
産毛や白髪への効果が薄い
2つ目のデメリットは、産毛や白髪などの色素の薄い毛への効果が薄いことです。IPL脱毛はメラニン色素に反応して脱毛効果を発揮するため、白髪にいたっては全く効果がないとされています。
もともと色素が薄い人や、顔、お腹、背中の産毛が多い部分を脱毛したいと考えている人は、IPL脱毛だと効果を実感しにくいため、SHR脱毛などの他の脱毛方法を検討してみてください。
日焼け肌や色黒肌に照射できない場合がある
IPL脱毛は日焼け肌や色黒の肌に照射できない場合があります。これは、IPL脱毛がメラニン色素に反応するため、日焼け肌や色黒肌に照射すると肌のメラニンに反応して火傷する可能性があるからです。同じ理由で、ほくろやアザがある箇所にも照射できません。
日焼けした直後の肌はデリケートで乾燥しやすいため、脱毛すると炎症や肌荒れを起こす可能性があります。脱毛期間中の日焼けには十分注意してください。
毛周期に合わせて通う必要がある
毛周期に合わせて脱毛に通う必要があることも、IPL脱毛のデメリットです。IPL脱毛の光は、メラニン色素が多い「成長期」の毛だけに反応します。成長期の毛は全体の20％程しかないため、次回の脱毛に成長期の毛が生えそろうまで、2〜3ヶ月待つ必要があります。
脱毛の回数を重ねると次回の予約までのスパンが空いていき、脱毛完了までには2年～3年の期間が必要です。毛周期を考慮せずに脱毛しても効果がないので、イベントに合わせて脱毛したい場合は、あらかじめ長めに脱毛期間をとっておきましょう。
IPL脱毛がおすすめな人の特徴
IPL脱毛がおすすめな人は「脱毛効果を実感したいけれど医療脱毛の痛みに不安がある人」です。IPL脱毛は光脱毛の中では脱毛効果が高いとされていますが、照射時の痛みは医療脱毛よりは弱いのが特徴です。そのため、剛毛や多毛で悩んでいるけど、痛みに弱いという人はIPL脱毛がおすすめです。
「脱毛しながら美肌ケアもできたらいいな」と考えている人にもIPL脱毛はおすすめです。IPL脱毛で使われる光には、コラーゲンを活性化させる効果が期待できます。脱毛による肌への負担が心配な人や美肌ケアにも力を入れたい人は、IPL脱毛を検討してみると良いでしょう。
「脱毛にかかる時間がもったいない」と感じている忙しい人にも、IPL脱毛はピッタリの脱毛です。IPL脱毛は全身脱毛でも1回の施術が約60分前後で終了するため、スケジュール管理しやすい脱毛です。通う間隔は2～3ヶ月に1度なので、頻繁に通う必要がありません。空いた時間にぱっと予約を入れられるサロンを選ぶのがおすすめです。
IPL脱毛をする際の注意点
最後に、IPL脱毛をする際に気をつけたい注意点をお伝えします。IPL脱毛の期間中に注意したいポイントは下記の3つです。
- 日焼けをしない
- 自己処理方法に注意する
- 肌の保湿を徹底的に行う
今回紹介する注意点を知らないと、脱毛効果が十分に得られなかったり、最悪サロンに行っても施術を断られたりするため、チェックしておいてください。
日焼けをしない
1つ目の注意点は、日焼けをしないことです。IPL脱毛は照射した光を熱に変えて毛根にダメージを与えるため、施術後は肌がデリケートな状態になります。そこで肌が紫外線を浴びると、乾燥や炎症を引き起こし肌トラブルの原因になってしまいます。
脱毛前に日焼けするのもNGです。IPL脱毛はメラニン色素に反応するため、日焼け肌は火傷などのリスクが高く、施術を断られる可能性があります。
脱毛期間中は、徹底して日焼け対策を行いましょう。日焼け止めをこまめに塗る、肌の露出を避ける、日傘や帽子を取り入れるなど、いつも以上の日焼け対策が重要です。
脱毛中に万が一日焼けをしてしまったときはサロンに連絡して、肌の状態が落ち着く頃に予約を変更してもらうことをおすすめします。
自己処理方法に注意する
脱毛期間中の自己処理方法には注意が必要です。普段の自己処理にカミソリや毛抜きを使用している人も多いかと思います。しかし、脱毛期間中は電気シェーバーでの自己処理をおすすめします。
カミソリで自己処理すると、肌の表面を細かく傷つけてしまいます。肌が傷つくと乾燥しやすくなり、脱毛時の肌トラブルのリスクが高まるため、注意が必要です。
毛抜きやワックス脱毛は、毛を根こそぎ抜くので毛周期が狂い、IPL脱毛の脱毛効果を得られなくなります。電気シェーバーは、他の自己処理方法と比べて肌への負担が少ないです。自己処理をするときは、電気シェーバーで毛流れに沿って優しく自己処理してください。
肌の保湿を徹底的に行う
IPL脱毛の脱毛期間中は、肌の保湿を徹底して行いましょう。肌が乾燥していると、IPL脱毛の熱で肌がダメージを受けやすくなり、肌トラブルの引き金になる可能性があるため、注意が必要です。乾燥した肌は、照射時の痛みを感じやすいとされています。
肌に水分が十分あるとIPL脱毛の光の浸透が良くなり、より高い脱毛効果が期待できるというメリットもあるため、保湿は必ず行ってください。
まとめ
IPL脱毛は、メラニン色素に反応して脱毛効果を発揮する脱毛方法です。脱毛効果が高いことや、照射範囲が広いことがIPL脱毛を受ける嬉しいポイントです。デメリットには日焼け肌には照射できないこと、産毛や白髪には効果が薄いことなどが挙げられます。
IPL脱毛は剛毛・多毛に悩んでいる人にピッタリの脱毛方法です。IPL脱毛のメリット・デメリットを理解して、自分に合っているのか検討してみてください。
