脱毛の歴史から見えてくるムダ毛処理の進化と技術改良

現代の脱毛

煩雑なムダ毛処理から解放されたいと思っていても、いざ脱毛を受けようとすると不安が先立ってしまうものです。

そんな人でも脱毛の歴史を知れば、技術が飛躍的に進化した現在の施術を安心して受けられるようになります。人類が試行錯誤を繰り返しながら改良を続けてきた脱毛の歴史について、機械の進化を中心にまとめてみました。

 

脱毛の歴史①脱毛に応用された電気分解法

石器や貝殻を使ってムダ毛を取り除く脱毛は旧石器時代から行われてきましたが、それらは現在の基準から見れば脱毛というより除毛と呼ぶべき自己処理の手法です。

紀元前後になると砂糖やはちみつ・でんぷん・硫黄などを使ったペースト状の脱毛ワックスも考案され、体毛を除去するという風習が行われていました。

日本でも江戸時代になると軽石や貝・カミソリ・線香・毛抜きなど、さまざまな道具を使った脱毛方法が文献に記録されています。

1875年にはアメリカの眼科医チャールズ・ E・ミッチェル氏が電気分解法による脱毛を試み、世界で初めて機械を使った脱毛の段階に入りました。

電気分解法はもともと逆さまつげの治療に使われていた機械を脱毛に応用した手法で、発毛組織に直流電流を流すことで組織液を電気分解し破壊する仕組みです。

電気分解法は永久脱毛を可能にした点では画期的な技術革新と言えますが、施術に時間がかかりすぎるのが難点でした。

 

脱毛の歴史②高周波脱毛からブレンド脱毛へ

美容針脱毛

1910年代なかばには電気分解脱毛法が全米に広まり、機械を使った脱毛が新たな段階に移りました。ポール・N・クリー氏が電気分解法を改良してプロープと呼ばれる針の本数を増やし、電流を効率的に流せるようになったことで施術時間が短縮されたのです。

その後はアメリカ以外の国々でも機械を使った脱毛技術の開発が進み、1920年代なかばにはフランスで高周波脱毛法が考案されました。

高周波脱毛法は直流電流ではなく高周波電流を使用して永久脱毛を促す方法で、発毛組織を加熱して凝固させる点が電気分解法との大きな違いです。

フランスの医師アンリ・ボルディ氏が開発した高周波脱毛法は、電気分解法と比べて短時間で処理できるという特長を持ちます。

 

1945年にはアメリカで進められた共同開発により、高周波脱毛法と電気分解脱毛法の長所を兼ね備えたブレンド脱毛法が考案されました。完成度が高まったブレンド式脱毛機は日本にも1970年代から輸入されるようになり、ワキなどを永久脱毛できる施術として富裕層を中心に普及していったのです。

高周波と電気分解を組み合わせたこのブレンド式脱毛法は、現在も「ニードル脱毛」として脱毛クリニックで行われています。

 

脱毛の歴史③レーザー脱毛の登場

機械を使った脱毛技術としてはブレンド式脱毛法が長く主流の座にありましたが、1990年代に開発されたレーザー脱毛機が時代を大きく変えました。レーザー脱毛は「選択的光熱融解理論」を応用した脱毛技術で、1983年にロックス・アンダーソン博士が発表した論文に基づきます。

 

選択的光熱融解理論とは特殊な波長のレーザーが周囲の組織には影響を与えずに、特定の部位だけを選択的に分解できるという理論です。当初は顔のアザを治療する目的でレーザーを使用していたところ、レーザーを照射した付近の眉毛が生えなくなるという現象が発見されました。この副作用を脱毛に応用し、レーザーを照射することで発毛組織を選択的に破壊することに成功したのがレーザー脱毛です。

 

アメリカで実用化されたレーザー脱毛機は1997年に日本にも上陸を果たし、ニードル脱毛に代わって主流の座を占めるようになります。初期のレーザー脱毛機は波長が短いルビーレーザーを使用していたため、肌のメラニン色素が少ない白人の脱毛にしか使えませんでした。1996年に波長の長いアレキサンドライトレーザー脱毛機が開発されたことで、日本人でもレーザー脱毛が可能となったのです。

 

現在はアレキサンドライトレーザーよりさらに波長が長いダイオードレーザー脱毛機が主流となっています。レーザー脱毛機の中で最も新しい蓄熱式は、低温のレーザーを連続的に照射させることで痛みを少なくした脱毛方法です。

 

脱毛の歴史④光脱毛の進化

光脱毛

脱毛サロンや家庭用脱毛器で主流の方式となっている光脱毛はレーザー脱毛より歴史が新しく、技術開発が最も活発な分野です。

光を照射させることで発毛組織にダメージを与えるという点では同じ原理でありながら、光脱毛は可視光線や近赤外線を使用する点でレーザー脱毛と異なります。

1998年にはIPL方式の光脱毛機が日本上陸を果たしていますが、光脱毛が普及するようになったのは2001年に出された厚生労働省の通達がきっかけでした。

それ以降は医師のいない脱毛サロンで医療行為のレーザー脱毛ができなくなりましたが、光脱毛が進化したことで脱毛サロンが人気を集めるようになったのです。

現在でも多くの脱毛サロンがIPL方式を採用している一方で、SSC方式やSHR方式といった新しいタイプの光脱毛機を導入するサロンも増えています。

SSC方式は抑毛効果のあるジェルを肌に塗った上から特殊な光を照射させ、効率的に脱毛を促す方式です。

SHR方式は毛根よりも浅い場所にあるバルジ領域に低出力の光を照射させる最新の光脱毛で、日焼け肌や産毛の脱毛にも対応できるというメリットがあります。

レーザー脱毛よりコストが安く済む光脱毛の技術が進化したことで低価格の施術が可能になり、誰でも気軽に脱毛できる時代が到来したのです

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